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アルコールとスポーツ栄養学

スポーツ選手といえば(?)アルコール。
スポーツ選手には「酒豪」と呼ばれる人は少なくありません。
試合の後の打ち上げや祝勝会、チームワークを高めるためにもお酒はスポーツ選手と深い関係があります。

ところが、このアルコール、正しい飲み方を誤るとスポーツ選手のパフォーマンスに、栄養学的に重大なマイナス要因となってしまうのです。

栄養学的には、お酒を飲むと、アルコールは肝臓で処理され、水分と炭酸ガスに分解されます。
大量のアルコールが肝臓に運び込まれると、肝臓はアルコールの処理を休まずに行わなくてはなりません。

ここで栄養学的に重要なのがアミノ酸

肝臓はアルコールを処理するためにアミノ酸を消費します。
アミノ酸はトレーニングの後の疲労回復や筋肉の修復の材料として使用されるものです。
しかし大量にアルコールを飲むことで、肝臓のアルコールの処理のために貴重なアミノ酸が消費されることになり、本来の役割を果たせなくなってしまいます
その結果、疲労回復が遅れたり、トレーニング効果があがらないということになってしまうのです。

また、アルコールを飲むと脳のエネルギーとなるブドウ糖の生産が少なくなります。
そうなると血糖値が低下し、空腹感を感じます。
良い意味ではこれが食欲増進効果ですが、悪く言うと必要以上のカロリー摂取につながります。
つまり必要以上に食欲が増進し、体脂肪の増加につながるということです。

ただし、適量のアルコールは良い意味で食欲増進効果や血行促進効果があると考えられますので問題はありません。
ですので、絶対に禁酒しなければならないということはありません。
しかし、大量に飲みすぎるのは先に述べたスポーツ栄養学的な理由で良くありませんし、また、二日酔いになってしまえば翌日の練習にも支障があるでしょう。

スポーツ選手のアルコールにはプラス面とマイナス面がありますので、適量を守って楽しみましょう。

このページのカテゴリーは「スポーツ栄養学」です。
スポーツトレーニングに必要な栄養素はたんぱく質やアミノ酸だけではありません。ビタミンやミネラルなどの栄養素をしっかりと摂取することも大切です。特に一人暮らしの若いスポーツ選手では野菜などのビタミン・ミネラル分が不足しがちなので注意が必要です。ここではビタミン・ミネラルを中心としてスポーツ栄養学全般について述べるとともに、アルコールなどの影響についても述べています。
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